仲介手数料の上限は告示で決まっています。400万円超は「3.3%+6.6万円」。
公開 2026年8月25日/最終更新 2026年9月3日
仲介手数料だけを詳しく扱います。売却費用の全体像は 売却にかかる費用の一覧 をご覧ください。
仲介手数料の上限を決めているのは、昭和45年建設省告示第1552号です。告示の数字は消費税込みです。200万円以下の部分に5.5%、200万円超400万円以下の部分に4.4%、400万円超の部分に3.3%。区分ごとの積み上げです。
400万円を超える物件では、この積み上げの答えが「売買価格 × 3.3% + 6.6万円」と一致します。よく使われる速算式はこれです。
2024年(令和6年)7月1日から、800万円以下の空き家等は上限が30万円(税抜・税込33万円)に広がりました。それまでは400万円以下・18万円でした。
告示の第二(媒介の報酬額)は、次の区分ごとに料率を定めています。いずれも消費税込みの数字です。
| 売買価格のうち | 料率(税込) |
|---|---|
| 200万円以下の部分 | 5.5% |
| 200万円超 400万円以下の部分 | 4.4% |
| 400万円超の部分 | 3.3% |
2,000万円の物件で計算してみます。
速算式に当てはめると「2,000万円 × 3.3% + 6.6万円 = 72.6万円」。同じ答えになります。
告示の条文に「3.3%+6.6万円」という速算式そのものが書かれているわけではありません。上の積み上げと数学的に同じ結果になる、簡便な計算です。「3%+6万円」という税抜きの表記も、告示の文言ではありません。
出典:国土交通省「宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額」(昭和45年建設省告示第1552号・令和6年7月1日施行版)
| 売買価格 | 上限(税込) |
|---|---|
| 500万円 | 33.0万円 ※800万円以下の物件の特例(空き家に限らない・事前の説明と合意が条件)。通常の計算では23.1万円 |
| 800万円 | 33.0万円 ※通常の計算と特例の上限が一致する価格 |
| 1,000万円 | 39.6万円 |
| 1,500万円 | 56.1万円 |
| 2,000万円 | 72.6万円 |
| 2,500万円 | 89.1万円 |
| 3,000万円 | 105.6万円 |
| 5,000万円 | 171.6万円 |
並んでいるのは上限です。下限は決まっていません。これを下回る取り決めもできます。手数料の水準と、広告・販売活動の内容はセットで見てください。
改正前(令和6年6月30日まで)
改正後(令和6年7月1日から)
告示は「当該媒介に要する費用を勘案して」通常の計算方法による金額を超えて報酬を受けることができる、という書き方をしています。
通常の計算だと、500万円の物件で23.1万円、300万円なら15.4万円。現地が遠く、権利関係が複雑で、手間だけかかる物件ほど取り扱ってもらえない、という問題がありました。上限を上げて安い空き家を市場に乗せやすくする。それが改正の狙いです。
手数料が上がる方向の改正なので、依頼者(売主・買主のどちらでも。令和6年の改正で買主から受ける報酬にも広がりました)に、媒介契約のときにあらかじめ説明して合意することが前提とされています(国土交通省「宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方」)。
500万円や300万円など800万円以下のどの価格でも、特例を使えば上限は同じ33万円になります。仕組みのくわしい解説は → 空き家800万円以下の仲介手数料特例とは?
三重県・岐阜県では、これが効く場面があります。総住宅数に占める空き家の割合は三重県が16.3%、岐阜県が16.1%で、全国の13.8%を上回ります。岐阜県では、貸すでも売るでもなく置かれている家が総住宅数の8.1%(全国5.9%)。相続した築古の実家がこの価格帯に入ることは珍しくありません。
不動産会社そのものが買主になる買取では、仲介手数料がかかりません。手元に残る額で比べると、買取価格が仲介の想定成約価格のおよそ96%を超えたところで逆転します。
| 仲介の想定成約価格 | 逆転する買取価格の水準 |
|---|---|
| 1,000万円 | 96.04% |
| 2,000万円 | 96.37% |
| 3,000万円 | 96.48% |
| 5,000万円 | 96.57% |
売れるまでの固定資産税や管理費を考えれば、この手前で逆転することもあります。 → 仲介と買取の違い
貸借の媒介・代理の報酬は、いずれも「借賃の1か月分の1.1倍に相当する金額以内」。長期の空家等(長期間使われておらず、今後も使われる見込みのない宅地・建物)の賃貸借については、借主から受け取る報酬を借賃1か月分の1.1倍以内(居住用で借主の承諾がなければ0.55倍以内)に収めることを条件に、貸主・借主から受け取る報酬の合計が借賃1か月分の2.2倍まで認められます(令和6年改正で新設・告示第九)。貸主だけから2.2倍を受け取れる、という意味ではありません。
イエクラベのAI査定は、仲介の想定価格、買取の想定価格、それぞれの手取りを匿名のまま同時に出します。手数料を引いたあとの数字で並べて見られます。
当社は宅地建物取引業者ではありません。売買の媒介または代理は、当社の提携する宅地建物取引業者が行います。
Q仲介手数料は値引きできますか?
告示が定めているのは上限なので、下回る取り決めはできます。下限の定めはありません。手数料の水準と、広告や販売活動の内容をセットで判断してください。
Q「3%+6万円」と「3.3%+6.6万円」はどちらが正しいですか?
現行の告示は消費税込みで料率を定めています。実際に支払う金額は、税込の3.3%+6.6万円のほう。3%+6万円は税抜きの表記で、これに消費税が加わります。
Q800万円以下の空き家の特例は、誰が言い出すのですか?
手数料が上がる方向の制度なので、依頼者(売主・買主のどちらでも)にあらかじめ説明して合意することが前提とされています。安い物件を取り扱ってもらいやすくするための改正です。
Q仲介手数料はいつ払いますか?
契約時と決済時に分けて支払うのが一般的です。決済当日に売買代金から精算する形をとることもあります。取り扱いは会社によって異なります。
Q買主と売主の両方から手数料を取ることはできますか?
告示は、依頼者の一方から受けることのできる報酬の上限を定めています。売主と買主の双方から依頼を受けている場合は、それぞれから上限額まで受け取れます。
仲介で売った場合と、買取に出した場合。手数料を引いた手取りまで並べて確認できます。
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