自宅を売る個人は消費税の納税なし。土地は非課税、建物は「事業者が売る」ときだけ課税。
公開 2026年10月18日
個人が自宅や相続した実家を売るとき、売却代金に消費税はかかりません。消費税の課税対象は「事業者が事業として対価を得て行う資産の譲渡」で、給与所得者や年金生活者が自分の家を売るのは「事業として」に当たらないからです(国税庁 No.6109)。
さらに、土地の譲渡はそもそも非課税です(国税庁 No.6201)。消費税がかかるのは、不動産会社などの事業者が建物を売る場合の建物部分だけ。一方、売主が支払う仲介手数料や司法書士報酬には消費税がかかります。
消費税の課税対象になるのは、次の4つをすべて満たす取引です(国税庁 No.6105)。
「事業として」とは、対価を得て行う資産の譲渡等を「反復、継続かつ独立して行うこと」です。国税庁は、給与所得者が自家用車を一度売却するような行為は該当しないと例示しています。個人が事業に使っていなかった生活用資産を売っても、消費者の立場での取引なので課税されません(国税庁 No.6109)。
| 売主 | 売るもの | 消費税 |
|---|---|---|
| 個人(自宅・相続した家) | 土地 | 非課税 |
| 個人(自宅・相続した家) | 建物 | 課税されない(事業としての譲渡でない) |
| 個人事業者・法人 | 土地 | 非課税 |
| 個人事業者・法人 | 建物(事業用・販売用) | 課税 |
土地の譲渡と貸付けは非課税です。借地権など土地の上に存する権利も含みます(国税庁 No.6201)。土地は消費されるものではないという考え方です。
例外は貸付けの側にあり、1か月未満の土地の貸付けや、駐車場などの施設の利用に伴って土地が使われる場合は非課税になりません。売却には関係ありませんが、売る前に月極駐車場として貸していた人は、その賃料は課税売上だった、ということです。
建物に非課税の定めはないため、事業者が建物を売れば課税です。不動産会社が売主の新築・中古住宅の価格に「税込」とあるのは建物部分の消費税です。個人が売主の中古住宅では、買主から見ても消費税はかかっていません。
※アパートや貸店舗を持つ個人は「事業者」に当たることがあります。前々年の課税売上高が1,000万円を超えていれば課税事業者で、建物を売った対価は課税売上になります。居住用の賃貸収入は非課税売上なので、アパート経営だけでは課税事業者にならないことが多いですが、個別の判定は税理士か税務署にご確認ください。
売却代金に消費税がかからなくても、売主が支払う側の費用には消費税がかかります。
| 費用 | 消費税 |
|---|---|
| 仲介手数料 | かかる(上限は「売却価格×3%+6万円」の1.1倍) |
| 司法書士報酬(抵当権抹消など) | かかる |
| 測量費・解体費 | かかる |
| 印紙税・登録免許税 | かからない(税金) |
| 固定資産税の精算金 | かからない(売買代金の一部) |
仲介手数料の計算は仲介手数料の上限と計算で解説しています。3,000万円で売った場合の上限は、(3,000万円×3%+6万円)×1.1 = 105.6万円で、このうち9.6万円が消費税です。買取業者に売る場合は仲介手数料そのものがかかりません。
個人が買取業者に自宅を売る場合も、売主は個人なので売却代金に消費税はかかりません。買取業者は、仕入れた建物を再販するときに建物部分へ消費税を課して売ります。買取価格の交渉で「消費税分」を持ち出されることはなく、提示された買取価格がそのまま受け取る額です。
売却代金のうち消費税に関して売主が気にするのは、仲介手数料の1.1倍だけです。仲介で高く売るか、手数料ゼロの買取で早く売るかは、仲介と買取の違いで手取りの逆転点を計算しています。
イエクラベのAI査定は、仲介で売った場合と買取に出した場合の金額を同時に出し、仲介手数料(上限額・税込)を引いた手取りの差も表示します。消費税を含めた手数料の影響を、金額で確かめられます。
当社は宅地建物取引業者ではありません。売買の媒介または代理は、当社の提携する宅地建物取引業者が行います。AI査定の結果は公開データにもとづく概算であり、売買価格を保証するものではありません。
Q個人が自宅を売ると消費税はかかりますか?
かかりません。消費税は事業者が事業として行う取引にかかり、個人が自宅や相続した家を売るのは「事業として」に当たりません(国税庁 No.6109)。土地の譲渡はそもそも非課税です(No.6201)。
Q建物にも消費税はかかりませんか?
個人が自宅の建物を売る場合はかかりません。建物に消費税がかかるのは、不動産会社などの事業者が売主の場合だけです。
Q売却で消費税がかかる費用はありますか?
売主が支払う仲介手数料、司法書士報酬、測量費、解体費には消費税がかかります。印紙税・登録免許税は税金なので消費税はかかりません。固定資産税の精算金にもかかりません。
Qアパートを持っています。売ると消費税は?
アパートを貸している個人は事業者に当たることがあります。前々年の課税売上高が1,000万円を超えていれば課税事業者で、建物の売却対価は課税売上になります。居住用の賃貸収入は非課税売上なので、該当するかは税理士か税務署に確認してください。
出典:国税庁 タックスアンサー No.6105 課税の対象/国税庁 タックスアンサー No.6109 事業者が事業として行うものとは/国税庁 タックスアンサー No.6201 非課税となる取引
消費税が関係するのは仲介手数料だけ。手数料を引いた手取りを、仲介と買取の2通りで確かめられます。
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