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相続登記の義務化

2024年4月1日から相続登記の申請は義務です。取得を知った日から3年以内、施行前の相続は2027年3月31日まで。

公開 2026年8月25日

相続登記の手続きと期限だけを扱います。売却までの全体像は 相続した実家を売る流れ をご覧ください。

2024年(令和6年)4月1日から、相続登記の申請は義務になりました。不動産を取得したことを知った日から3年以内に申請しないと、正当な理由がないかぎり、10万円以下の過料の対象になります。

施行日より前に発生した相続で、まだ登記していないものも対象です。その場合の期限は2027年(令和9年)3月31日。施行日以後に取得を知ったなら、知った日から3年。

遺産分割がまとまらないときのために、相続人申告登記という簡易な制度が用意されています。これだけでは不動産を売れません。

1. なぜ義務化されたのか

国土交通省の調査によると、平成28年度の地籍調査(対象62万2,608筆)で、登記簿だけでは所在が判明しなかった土地は12万5,059筆。原因の内訳は次のとおりでした。

原因割合
相続による所有権移転登記の未了8万3,371筆 66.7%
住所変更登記の未了4万0,496筆 32.4%
売買・交換等による未登記1,192筆 1.0%

分母は、この調査で所在が判明しなかった12万5,059筆です。その3分の2が、相続登記をしないまま代が変わった土地でした。国土全体では、所有者不明率は約2〜3割、面積換算で約410万haと推計されています。

所有者がたどれない土地は、公共事業も、隣地の売買も、災害復旧も止めます。義務化はその対策です。

出典:国土交通省「所有者不明土地問題について」

2. いつまでに申請するのか

ケース期限
2024年4月1日以後に相続が発生所有権の取得を知った日から3年以内
2024年4月1日より前に相続が発生(未登記)2027年(令和9年)3月31日まで
施行日以後に取得を知った場合知った日から3年以内
遺産分割が3年以内に成立した場合分割の日から3年以内に、その内容に沿った登記

正当な理由なく怠ると、10万円以下の過料の対象になります。

出典:法務省「相続登記の申請義務化について」/同「Q&A」

相続が発生したいつ?2024年4月1日以後取得を知った日から3年以内2024年4月1日より前2027年3月31日まで申請しないと10万円以下の過料遺産分割がまとまらない → 相続人申告登記で義務は果たせる単独で申出でき、戸籍一式も登録免許税も不要★売却はできない別途、通常の相続登記が要る
相続登記の期限は相続の時期で分かれる。相続人申告登記は義務を果たせるが、それだけでは売却できない。

3. 遺産分割がまとまらないとき — 相続人申告登記

期限までに遺産分割の話がまとまらないこともあります。そのための簡易な制度が相続人申告登記です。

できること

  • 登記上の所有者の相続人であることを法務局に申し出ると、登記官が職権で氏名・住所を付記する
  • 申し出た相続人については、申請義務を果たしたことになる
  • 他の相続人の協力がなくても、単独で申し出できる
  • 戸籍一式の収集が不要
  • 登録免許税がかからない

できないこと

法務省の説明はこうです。相続人申告登記は「不動産についての権利関係を公示するものではない」ため、「相続した不動産を売却したり、抵当権の設定をしたりするような場合には、別途、相続登記の申請をする必要がある」。

売るつもりがあるなら、この制度では足りません。通常の相続登記まで進めてください。

出典:法務省「相続人申告登記について」

4. 登録免許税

相続登記の登録免許税は、固定資産税評価額の0.4%。

免税措置は2つ。いずれも令和9年(2027年)3月31日までに受ける登記が対象です。

  • 相続人が登記をしないまま亡くなった場合の、その人への相続登記
  • 不動産の価額が100万円以下の土地

後者は、山林や田畑を一緒に相続したときに効いてきます。実家の敷地のほかに、登記されていない小さな土地が残っていないか確認してください。

出典:法務局「相続登記の登録免許税の免税措置について」

5. 手続きの流れ

  1. 亡くなった方の出生から死亡までの戸籍を集め、相続人を確定する
  2. 不動産を特定する(固定資産税の納税通知書、名寄帳、登記事項証明書)
  3. 遺産分割協議。遺言があればその内容に従う
  4. 不動産の所在地を管轄する法務局に申請
  5. 登録免許税を納付

登記は司法書士の業務です。自分で申請することもできます。相続人が多い、不動産が複数の管轄にまたがる。そういう相続は、司法書士に頼むほうが確実です。

6. 売却を考えているときの順番

相続登記 → 査定 → 媒介契約 → 売却

査定そのものは、相続登記の前でもできます。金額がわからないまま分け方を決めるのは難しいので、先に概算を出しておくと話し合いの材料になります。

イエクラベのAI査定は匿名で、連絡先の入力も不要です。 → 相続した実家を売る流れ

当社は宅地建物取引業者ではなく、司法書士事務所でもありません。登記の手続きは司法書士に、相続に関する法律の判断は弁護士にご相談ください。売買の媒介または代理は、当社の提携する宅地建物取引業者が行います。

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よくあるご質問

Q何年も前に相続した実家も対象ですか?
A

対象です。2024年4月1日より前に発生した相続で未登記のものは、2027年(令和9年)3月31日までに申請します。

Q過料は必ず科されますか?
A

「正当な理由がないのに」申請を怠った場合が対象です。正当な理由の考え方は、法務省がQ&Aを公表しています。迷うときは法務局へ。

Q相続人申告登記をすれば、それで終わりですか?
A

申請義務は果たせます。権利関係の公示にはならないため、売却や抵当権の設定には、別途、通常の相続登記が必要です。

Q登記費用はいくらかかりますか?
A

登録免許税は固定資産税評価額の0.4%です。100万円以下の土地は、令和9年3月31日までの登記であれば免税です。これとは別に、司法書士に依頼すれば報酬がかかります。統一の料金表はありません。

仲介で売った場合と、買取に出した場合。手数料を引いた手取りまで並べて確認できます。

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