052-990-4670受付 10:00〜17:00/水曜定休 無料で査定する
BASICS

相続空き家の3,000万円控除

亡くなった方が一人で住んでいた家を売ると、譲渡所得から3,000万円を控除できます。期限は2027年12月31日。

公開 2026年8月25日/最終更新 2026年9月3日

相続空き家の特例だけを扱います。売却までの全体像は 相続した実家を売る流れ、マイホームの控除は 3,000万円の特別控除 をご覧ください。

亡くなった方が一人で住んでいた家を相続して売る場合、譲渡所得から3,000万円を控除できます(被相続人の居住用財産に係る譲渡所得の特別控除)。

対象は令和9年(2027年)12月31日までの譲渡。相続人が3人以上なら、控除額は2,000万円。

2024年(令和6年)1月1日以後の譲渡から、要件がゆるみました。それまでは、売主が売る前に耐震改修または解体を済ませておく必要がありました。いまは譲渡の日の属する年の翌年2月15日までに行われればよく、買主が実施した場合でも適用対象になります。

1. 何が変わったのか(2024年の緩和)

2023年12月31日までの譲渡2024年1月1日以後の譲渡
耐震改修・解体を行う人売主が譲渡前に行う必要があった買主が行ってもよい
期限譲渡の時までに完了譲渡の日の属する年の翌年2月15日まで
相続人が3人以上のとき3,000万円2,000万円
2023年12月31日までの譲渡売主が解体・耐震改修費用を先に負担譲渡売れるか分からない段階で数百万円の負担が要った2024年1月1日以後の譲渡譲渡買主が解体・耐震改修でも可譲渡の翌年2月15日まで★売主が先に解体費用を負担しなくてよくなった控除額は3,000万円。ただし相続人が3人以上なら2,000万円。適用期限は2027年12月31日までの譲渡。
2024年1月1日以後の譲渡から、耐震改修・解体を買主が譲渡の翌年2月15日までに行っても適用対象になった。

実務では、この違いが重く効きます。

築40年の実家を売るとします。以前は、売主が先に解体費用を負担しなければ特例が使えませんでした。解体費用に全国一律の公的な目安はなく、数百万円に届く例もある。売れるかどうか分からない段階でその金額を先に出せる人は、そう多くいません。

いまは買主が解体する前提で売買契約を結び、翌年2月15日までに解体されれば適用対象になります。

出典:国税庁「被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」(No.3306)/国土交通省 関連ページ

2. 主な要件

項目内容
適用期間平成28年4月1日〜令和9年(2027年)12月31日の譲渡
控除額3,000万円(相続人が3人以上なら2,000万円)
家屋の条件譲渡時に一定の耐震基準を満たしている、または家屋を全部取り壊して敷地だけを譲渡すること
2024年以後の緩和上記が譲渡の日の属する年の翌年2月15日までに行われればよい(買主が実施した場合も可)

細かい要件はほかにもあります。被相続人が老人ホームに入所していた場合の取り扱い、相続の時から譲渡の時まで事業・貸付け・居住に使っていないこと。いずれも国税庁のページに書かれています。

適用できるかどうかの判断は、税務署または税理士に確認してください。

3. マイホームの3,000万円控除との違い

マイホームの控除相続空き家の控除
誰が住んでいた家か自分が住んでいた亡くなった方が住んでいた
期限住まなくなった日から3年を経過する日の属する年の12月31日令和9年12月31日(制度そのものの期限)
相続人が3人以上関係なし控除額が2,000万円に
耐震改修・解体不要必要(緩和あり)

呼び方は同じ「3,000万円控除」でも、中身は別の制度です。誰が住んでいた家か、期限の数え方、耐震改修や解体の要否、相続人の数で控除額が変わるかどうか。四つとも扱いが違います。 → 3,000万円の特別控除(マイホーム)

4. 取得費加算とは併用できない

相続税を納めた場合は、取得費加算の特例も使えます。納めた相続税のうち、不動産に対応する分を取得費に加算する仕組みです。期限は相続開始から約3年10か月以内の譲渡。

2つは併用できません。どちらが有利かは金額次第です。

  • 相続税を多く納めた → 取得費加算が有利になりやすい
  • 相続税がかからなかった、または少額 → 3,000万円控除が有利

両方で試算したうえで、税理士または税務署に確認してください。

出典:国税庁「相続財産を譲渡した場合の取得費の特例」(No.3267)

5. なぜ期限を先に確認すべきか

相続した実家では、取得費が分からないことがほとんどです。その場合は、売った金額の5%を取得費とみなします。概算取得費と呼ばれる扱いです。

2,000万円で売った場合

3,000万円控除あり控除なし
譲渡価額2,000万円2,000万円
概算取得費(5%)−100万円−100万円
譲渡費用(仲介手数料等・概算)−80万円−80万円
特別控除−1,820万円(3,000万円の枠内)0円
課税譲渡所得0円1,820万円
税額(長期20.315%)0円約369万円

控除が使えるかどうかで、税額の差は約369万円。

期限(令和9年12月31日)を過ぎてから気づいても、この差はもう埋められません。売る決心がついていなくても、期限だけは先に確かめておいてください。

※この試算は仕組みを示すための簡略化です。実際の税額は取得費・譲渡費用・住民税の課税年度によって変わります。

出典:国税庁「取得費が分からないとき」(No.3258)/同「長期譲渡所得の税額の計算」(No.3208)

6. 愛知・三重・岐阜の状況

空き家率うち「その他の住宅」=貸すでも売るでもなく置かれている家
全国13.8%5.9%
愛知県11.8%4.3%
三重県16.3%9.5%
岐阜県16.1%8.1%

いずれも総住宅数に占める割合です。空き家率は、愛知県が全国を下回り、三重県と岐阜県は全国より高い。「その他の住宅」の割合でも三重県9.5%・岐阜県8.1%と全国を超え、三重県は3県で最も高くなっています。

この特例が対象にするのは、貸すでも売るでもなく置かれている家です。放置したまま市町村から勧告を受ければ、固定資産税の住宅用地特例が外れます。 → 空き家の固定資産税

出典:総務省統計局「令和5年住宅・土地統計調査」

→ 愛知県の売却相場/三重県の売却相場/岐阜県の売却相場

7. まず、いくらになるか

税額の試算は、売却価格が決まらないと始まりません。手元にいくら残るかも、価格が出てから計算できます。査定額は、売れる金額の保証ではありません。

この記事は一般的な制度の説明です。当社は税理士事務所ではありません。ご自身のケースで適用できるかどうかは、必ず税務署または税理士にご確認ください。当社は宅地建物取引業者でもなく、売買の媒介または代理は提携する宅地建物取引業者が行います。

30秒でAI査定する(無料)

よくあるご質問

Qいつまでに売ればよいですか?
A

令和9年(2027年)12月31日までの譲渡が対象です。判定は相続の時期ではなく、売却の時期で行います。

Q相続人が3人います。控除額はいくらですか?
A

令和6年1月1日以後の譲渡で、相続または遺贈により取得した相続人が3人以上の場合、控除額は2,000万円になります。

Q解体は自分でしないといけませんか?
A

令和6年1月1日以後の譲渡なら、買主が譲渡の日の属する年の翌年2月15日までに解体しても適用対象です。売主が先に解体費用を負担する必要はなくなりました。

Q亡くなった親が老人ホームに入っていた場合も使えますか?
A

一定の要件を満たせば対象になります。要件は細かいので、国税庁のページを見たうえで税務署または税理士にご相談ください。

Q取得費加算と両方使えますか?
A

併用できません。相続税を多く納めた場合は取得費加算が有利になりやすい傾向があります。金額次第なので、両方で試算してからお選びください。

仲介で売った場合と、買取に出した場合。手数料を引いた手取りまで並べて確認できます。

30秒でAI査定する(無料)
無料でAI査定 LINE